アルヴァ・アアルトが少年時代を過ごしたフィンランドの街「ユヴァスキュラ」にあるアアルトの建築。
フィンランドにあるユヴァスヤルヴィ湖畔の街「ユヴァスキュラ」は、北欧モダニズムの巨匠アルヴァ・アアルトが少年時代を過ごした街でもあり、アアルトが手掛けた建築が数多く残っている。
もちろん見学できたり、ガイドツアーがあったりするものは限られているけれども街を歩いていると普通にあるのでおもしろい。
1.アアルトの建築がいっぱいの「ユヴァスキュラ大学」
街の西側にある「ユヴァスキュラ大学」には、市民プールを含めてアアルトの建築がいっぱい。
赤いレンガの外装にハイサイドライト、トップライトなどアアルトらしい建築要素が散りばめられていて散策がすごく楽しい。
Jyväskylän yliopisto – ユヴァスキュラ大学
住所:Seminaarinkatu 15, 40014 Jyväskylän yliopisto, Finland
2.アルヴァ・アアルトの遺作になった「タウンシアター」
ユヴァスキュラの中心部にある「タウンシアター」は、後期の作品ということで完成度の高い空間が広がっていた。
残念ならがメインホールは入れなかったけれど、とても居心地の良い公共建築だった。
Jyväskylän kaupunginteatteri – ユヴァスキュラ・タウンシアター
URL : https://www.jyvaskyla.fi/kaupunginteatteri
住所:Vapaudenkatu 36, 40100 Jyväskylä, Finland
3.アアルト自身が設計したアアルトの美術館「アルヴァ・アアルト美術館」
ユヴァスキュラ大学の西側にある「アルヴァ・アアルト美術館」は、アアルト自身が設計したアアルトの美術館。
それほど大きくはないけれど、アアルトの建築やインテリア、家具などのドローイングや模型、写真やスケッチなどが多く展示されている。
Alvar Aalto Museum – アルヴァ・アアルト美術館
開館時間:11:00~18:00
休館日:月曜日
入館料:€6
URL : https://www.alvaraalto.fi/kohde/alvar-aalto-museo/
4.現在改修中の「中部フィンランド博物館」
アルヴァ・アアルト美術館の隣にあるのは「中部フィンランド博物館」と言って、これもアアルトの設計。
白い外観からもアアルトらしさが感じられる良さげな建築だけれど、現在は改修中で入ることができなかった。
Museum of Central Finland – 中部フィンランド博物館
住所:Alvar Aallon katu 7, 40600 Jyväskylä, Finland
5.アアルト夫妻の最初の大きなプロジェクト「労働者会館」
ユヴァスキュラの中心にある「労働者会館」は、アアルトらしさが感じられない建築だけれどもアアルト夫妻の最初の大きなプロジェクトだ。
まだモダニズム建築にたどり着いていない建築だけれど、それらを対比してみるとおもしろいかも知れない。
Aalto-sali – 労働者会館
URL : http://aaltosali.fi/
住所:Väinönkatu 7, 40100 Jyväskylä, Finland
6.モダニズム以前のアアルトの建築「自衛団ビル」
写真奥の旧「自衛団ビル」は、アアルト初期の建築で労働者会館同様にまだ古典主義的な要素を引きずっている建築。
現在ホテルとしてリニューアル中らしく、少し楽しみ。
Forenom Aparthotel Jyväskylä
住所:Kilpisenkatu 8, 00280 Jyväskylä, Finland
7.連続する大きな窓が特徴的な旧「警察署ビル」
タウンシアター沿いの坂を下って行くと旧「警察署ビル」があるが、これもアアルトの作品で連続する大きな窓が特徴的。
1階のカフェは午前中に営業していて、アアルトらしいインテリアになっている。
Sodexo Tietotalo
開館時間:8:00~13:30
休館日:土・日曜日
URL : https://www.sodexo.fi/ravintolat/jyvaskyla/tietotalo
住所:Kilpisenkatu 1, 40100 Jyväskylä, Finland
8.アルヴァ・アアルトによるオフィスビル
旧警察署ビルのならびにあるオフィスビルも似ていると思っていたらやっぱりアアルトの作品だった。
Rakentajantalo
住所:Hannikaisenkatu 17, 40100 Jyväskylä, Finland
9.アルヴァ・アアルトの傑作建築のひとつ「セイナッツァロの村役場」
ユヴァスキュラ中心部からバスで30分ほど行くと旧セイナッツァロ村のエリアにたどり着くけれど、そこには「セイナッツァロの村役場」がありアルヴァ・アアルトの傑作建築のひとつと言われている。
アアルトらしい図書館や中庭とつながるような回廊、神聖な雰囲気の議会場など多様な空間があってすごくおもしろい。
Säynätsalon kunnantalo – セイナッツァロの村役場
会館時間:12:00~17:00
休館日:火曜日
入館料:€8
URL : https://www.tavolobianco.com/ja/top/
住所:Parviaisentie 9, 40900 Säynätsalo, Finland
10.アルヴァ・アアルトの夏の家・通称「コエ・タロ」
同じく旧セイナッツァロ村のエリアにあるアルヴァ・アアルトの夏の家・通称「コエ・タロ」は、アアルト自身がサマーハウスとして使っていた実験住宅。
フィンランドらしい森の中に溶け込む住宅は、北欧らしいインテリアが作る心地よいリビングなど北欧らしい理想的なライフスタイルを送ることができそうな居心地の良さが感じられた。
Alvar Aalto Experimental – アアルト・夏の家/コエ・タロ
URL : https://www.alvaraalto.fi/en/location/muuratsalo-experimental-house/
入館料:€20
住所:Melalammentie 6, 40900 Jyväskylä, Finland
ユヴァスキュラは、アルヴァ・アアルトの所縁が深い街として多くのアアルト建築が残っている。
残るアアルトが手掛けた建築の中でも「セイナッツァロの村役場」や「コエ・タロ」は本当に傑作と呼べる建築だし、「ユヴァスキュラ大学」は、アアルトらしさの現れたわかりやすい建築だった。
ユヴァスキュラは、アアルトのおかげで建築の街になっていて、このピーター・ズントーの建築など著名な建築家の作品が建ち始めていた。
アアルトっぽいなと思った建築が後で調べたらアアルト建築だったものもあったし、何気なく通り過ぎた建築もかっこいいものが多いかった。
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