バウハウス100周年を記念してドイツ・デッサウに建てられた「バウハウス博物館」に行って来た。
午前中にヴァルター・グロピウスによる「バウハウス・デッサウ校舎」や「マイスターハウス」を見学。
ちょっと遅いランチでこのレストラン兼ビアホールを訪れる。
デッサウは新興都市だったこともあって、当時工場だった建物を利用した施設が多い。
ここで食べたドイツ料理も単純な味ではなくちゃんと立体的な味わいで美味しかった。
バウハウス100周年に合わせてオープンした「バウハウス・デッサウ博物館」
デッサウにある「バウハウス博物館」は、ヴァイマールの「バウハウス博物館」と同じくバウハウス100周年に合わせてオープンした。
ガラスのカーテンウォールで覆われたファサードは、ヴァルター・グロピウスによる「バウハウス・デッサウ校舎」の特徴をさらに拡張させて現代的に表現しているようだ。
世界中から800を超えるグループが参加したコンペを勝ち抜いたのは、「アデンダ・アーキテクツ」というスペイン・バルセロナの建築家集団。
5mの高さにバウハウス関連の収蔵する展示室を2つの階段室で持ち上げ、ガラスのカーテンウォールで包んで明るくて開放的なピロティを実現している。
ピロティには、レセプションの他にミュージアムショップや無料で鑑賞できる展示、イベントスペースがある。
バウハウスの業績を最大限に楽しめる展示
2階にある展示室は、オープンな1階のピロティと違って窓のない展示に集中できる空間。
展示空間は中央にオレンジ色の什器を配置して左右を回遊するようになっている。
バウハウスのデザインの経過を辿る。
特にマルセル・ブロイヤーによるデザインは、金属パイプを使ったすごくバウハウス的で目を見張る。
マルセル・ブロイヤーによる名作椅子「ヴァシリー・チェア」は、ヴァシリー・カンディスキーのヴァシリーだと初めて知った。
プロトタイプも見られる。
インダストリアルデザインも現在のモダンデザインにつながる流れを観ることができる。
基礎教育から実際のデザインへのプロセスがわかる。
彫刻家であり舞台芸術にも傾倒したオスカー・シュレンマーの作品は奇妙だけれど、バウハウスの基礎教育の色彩や造形を体現できる。
他にも三代目校長であるミース・ファン・デル・ローエの作品もいっぱい。
バウハウスの系譜やバウハウスやモダンデザイン、日本のデザインなどへの流れもわかる。
バウハウス100周年を記念してオープンした「バウハウス・デッサウ博物館」は、バウハウスの歴史やデザイン自体をよく理解できるミュージアムだった。
ミュージアムの建築自体もガラスのカーテンウォールはバウハウス的だし、展示空間を持ち上げてオープンなピロティを作った操作もおもしろい。
デッサウでバウハウスを知るならバウハウス・デッサウ校舎やマイスターハウスと一緒にこの「バウハウス・デッサウ博物館」も訪れるべきスポットだ。
Bauhaus Museum Dessau – バウハウス・ミュージアム・デッサウ
開館時間:10:00~18:00
休館日:月曜日
入館料:8.5€(マイスターハウスやバウハウス博物館とのジョイントチケットがお得)
URL : https://www.bauhaus-dessau.de/de/
住所:Mies-van-der-Rohe-Platz 1, 06844, Dessau-Roßlau, Germany
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