デンマークの巨匠アルネ・ヤコブセンがトータルで手掛けたコペンハーゲンの「SASロイヤルホテル」
アルネ・ヤコブセンのデザインを観てまわるために訪れたデンマークは、第二の都市オーフスにも行ってみたかったんだけど、今回はコペンハーゲンのみの滞在。
「ルードブレ市庁舎」や「ルードブレ市立図書館」、「ベルビュー・ビーチ」、「テキサコ・サービス・ステーション」などヤコブセンがデザインした多くの建築を訪れた。
最終日にデンマークで一番楽しみにしていた建築を取っておいたので、お昼前に行ってみた。
アルネ・ヤコブセンがトータルでデザインした「SASロイヤルホテル」
訪れたのはアルネ・ヤコブセンが手掛けた「SASロイヤルホテル」。
現在の正式名称はラディソン・コレクション・ロイヤル・ホテルになっている。
21階建てで地上77mと高い建物が少ないコペンハーゲンではかなり目立つし、ガラス張りのいかにもモダニズムの建築でアイコン的存在となっている。
このSASロイヤルホテルは、アルネ・ヤコブセンが建築からインテリア、家具、カトラリーに至るまでトータルでデザインしたホテル。
世界中の北欧デザイン好きが「ここに泊まりたい!」と思うに違いない。
エントランスを見ると5つ星ホテルらしく気品がある。
入口の上にある王冠ですらカッコいい!
その代わりにめっちゃ泊まるとめっちゃ高いので泊まれず…
エレガントなデザインのエントランスロビー
泊まれないけれど、ロビーだけ観ようと思って入ってみた。
エレガントなデザインのエントランスロビーは、艶やかさはあるけれど、北欧モダニズムらしくシンプル。
大理石の床などゴージャスなマテリアルは使うけれど(ヨーロッパでは日本ほど大理石高くない)、余計なものはないのでシンプル。
カーブを描きながら舞い降りてきたかのような螺旋階段は、上階から吊られて浮遊感があるし、ミニマルなのにエレガントでちゃくちゃかっこいい!
世界一カッコいい螺旋階段かも知れない!
エッグチェアやスワンチェアといったヤコブセンの名作チェアは、このSASロイヤルホテルのためにデザインされている。
この空間にはベストマッチしている。
スペース・コペンハーゲンによるリノベーションでより現代的に生まれ変わった
実は最近ではロビーの一部と606号室以外は、ヤコブセンのデザインがオリジナルで残っていなかった。
それを昨年、伝説的レストランnoma(ノーマ)のインテリアも手掛けたスペース・コペンハーゲンによってリノベーションされた。
スペース・コペンハーゲンの代表のシーネ・ビンスリウ・ヘンリクセンとピーター・ブンゴー・ルッツォーは、デンマーク王立美大建築学科でヤコブセンの遠い後輩に当たる。
彼らは、ヤコブセンのコンセプトを残し、活かしつつより現代的な色彩や素材を使って未来にも通じる空間を作った。
ロビーの螺旋階段もオリジナルは赤いカーペットだったが、シックな雰囲気に変更している。
その結果「ラディソン・コレクション・ロイヤル・ホテル」としてリニューアルオープンすることになった。
地下のトイレ前の空間も色使いがかっこいい。
死ぬまでに泊まりたいホテル
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今回は1人だし宿泊費が高額なので断念…
ただ、死ぬまでにヤコブセンがデザインしたままの客室が残る606号室には泊まってみたい。
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雑誌などでは何度も観たけれど、実際に泊まったらそのスケール感とかも確認したい。
ポップさとエレガントが同居したようなレストラン
まだお昼前で誰もいないロビー脇のレストランの中をスタッフさんと話して見せてもらった。
ポップさとエレガントが同居したようなデザインでとにかくかっこいいけれど、それでいて親しみやすい。
インテリアだけでなく食器やカトラリーもかわいい。
レストランでブッフェ・ランチ
レストランの中を観ているとランチのブッフェの準備が進んでいた。
めっちゃ美味しそう、でもお値段は物価が高い北欧らしく約¥3,500とお高い。
でもなかなか来れる訳じゃないし、ヤコブセンのレストランでランチと思えば安いもんだ、と言い聞かせてランチすることにした。
スタッフさんはすごく優しいし、ミニチュアのエッグチェアに乗ったヤコブセンのイラストがかわいい。
ブッフェなので取り放題。
日本でもホテルのブッフェって結構な値段するから、料理の種類もいっぱいあるので意外にもお得感がある。
ホットミールも全部美味しそう。
美味しそうなものを取り分けていくとこんな感じに(笑)
まぁ、夜は夜行バス乗るからあんまり食べられないし、ここでいっぱい食べておけばいいかってことでOKにした。
海に面したところだと当たり前だけれどサーモン美味しいし、ローストした鶏肉も丁寧な料理って感じで美味しかった。
アルネ・ヤコブセンがトータルでデザインした「SASロイヤルホテル」は、これまで観てきたホテルのデザインの中でも最もカッコいいものの一つだった。
本当なら宿泊したかったんだけど、それは次回コペンハーゲンを訪れたときにもっとゆっくりできるタイミングで泊まって、ヤコブセンのデザインに浸りたいと思う。
Radisson Collection Royal Hotel, Copenhagen – ラディソン・コレクション・ロイヤル・ホテル(SASロイヤルホテル)
URL : https://www.radissonhotels.com/en-us/hotels/radisson-blu-copenhagen-scandinavia
住所:Hammerichsgade 1, 1611 København, Denmark
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