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今なお拡張を続ける、谷口吉生が増築を手掛けた「MoMA(ニューヨーク近代美術館)」へ。

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ニューヨークで「ワールドトレードセンター」を訪れた後は、「MoMA(ニューヨーク近代美術館)」へ向かった。

MoMAに向かって歩いていると2014年に建設が始まったジャン・ヌーベルがデザインしたビルが見えてきた。

MoMAの隣にあるこのビル自体にもオフィスなどに混ざって、MoMAの美術館機能が入るらしい。

フィリップ・ジョンソンが増築を手掛けたモダンな建築は今はサブ的なエントランスになっている。

 

谷口吉生氏が増築を手掛けた「MoMA(ニューヨーク近代美術館)」

11年前とは変わらず谷口吉生氏が増築を手掛けた新館がエントランスと巨大な展示空間になっている。

この天井が高い空間に来ると懐かしいし、またMoMAに来たなぁって感じになる。

チケットが千と千尋のイラスト入りだった!

 

今なお拡張を続け、さらに拡大

「MoMA(ニューヨーク近代美術館)」は、1929年に開館して1932年に現在の位置に移転。

エドワード・ダレル・ストーンとフィリップ・S・グッドウィンによるインターナショナル・スタイルの建築ができた後に、フィリップ・ジョンソンの手で1951年と1964年の2度に渡って増築しされた。

さらに1983年にシーザー・ペリによってガーデン・ウィングが増築され、谷口吉生氏の案が国際コンペで選ばれ、増築工事が完了した2004年に現在の姿になった。

そして今回6月16日から4ヶ月ほど閉館して、ロサンゼルスの「ザ・ブロード」などを手掛けたディラー・スコフィディオ+レンフロがコンサルティング会社のゲンスラーとコラボで増築され10月にオープンする。

これによって総面積が増えて展示される作品が増えたり、混み合う動線などが改善されたりするだけでなくゆったりと作品を鑑賞できる余裕が生まれて、より一つ一つの作品の体験が豊かになるとのことらしい。

記事は7月だけれど訪れたのは5月末で絶妙なタイミングだった。

 

気持ちのいい彫刻庭園

フィリップ・ジョンソンが手掛けた彫刻庭園に出ると前回訪れたときは曇天だったから、快晴で暖かいし余計に気持ち良く感じる。

ここはチケットなくても入れるからニューヨーク住んでたらかなりの頻度で来ると思う。

シンプルでモダンなヴォリュームとキャノピーがいかにも谷口吉生らしい建築を望む。

 

谷口吉生氏らしい綺麗なデザインの建築

彫刻庭園から混み合う館内に戻る。

チケット売り場の奥の階段から展示エリアに入る。

ニューヨークのど真ん中にあるのにこんなにゆったりとした面積を確保しているのは、アートにかける金額が他の国よりも桁違いだからこそできることだろう。

4層吹き抜けの巨大な展示空間「マロンアトリウム」は、何度見ても大迫力。

この体積のヴォイドが過密都市のニューヨークでアートのために存在していることがすごい!

それに周囲の空間は天井が低く抑えられているので余計に広く感じる。

強弱のある美術館に適した空間や極力ラインを消し去った綺麗でミニマルな谷口吉生氏らしいデザイン。

アーサー・ヤングのデザインのガラス張りのベル・ヘリコプターが細長い吹き抜けに設置されている。

キャノピーの下の空間は外部のように開放的で気持ちいい。

彫刻庭園越しに反対側を見る。

 

有名なモダンアート楽しむ

今更言わずもがなだけれど、MoMAにはピカソやダリ、ゴッホなどの有名なモダンアートの絵画が数多く所蔵されている。

展示方法もゆったりとしていてゆっくりと鑑賞できるのがMoMAのいいところ。

 

コンテンポラリーアートを楽しむ企画展

モダニズムの時期に挑戦的なアートをキャレーションしてきたMoMAだから、現代ではコンテンポラリーアートも企画展として展示している。

アートの街・ニューヨークらしく日本では知られていなくてもここから有名になっていく作家も見つかるかも。

エンターテイメントやファッションとも親和性が高いニューヨークだから純粋なアートだけでなく様々なジャンルとつながる企画展が開催されている。

 

伝説的な20世紀のデザイン

前回訪れた時も一番楽しかった覚えがあるのが20世紀の著名なデザインを展示していあるエリア。

ここを訪れたらモダンデザインの全てが見られると言っても過言ではない。

ジャン・プルーヴェによるスタンダード・チェアなどの家具は自分も好きだし、ファッション系の人が好むイメージ。

イームズは言うまでもなくいっぱい展示されている。

柳宗理のテーブルやジオ・ポンティのスーパーレジェーラなど有名どころは全部ある。

ジャスパー・モリソンがデザインした椅子など比較的新しく所蔵作品になったものもあった。

 

11年振りに訪れた「MoMA(ニューヨーク近代美術館)」は、谷口吉生氏の美術館建築としての素晴らしさを体験できる都市型美術館だと思った。

それに好きなモダニズムの名作がいっぱい展示されているのもおもしろくて飽きないのがいい。

これから10月に拡張されてリニューアルオープンしたらまた訪れたい。

MoMA / The Museum of Modern Art – ニューヨーク近代美術館

開館時間:10:00~17:30(木・金曜日~21:00)
入館料:$25
URL : https://www.moma.org
住所:11 W 53rd St, New York, NY 10019 USA

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