東京・上野の「国立西洋美術館」が世界遺産に登録!ル・コルビュジエの7カ国の17の建築が一括登録へ!
日本時間の7/17、トルコ・イスタンブールで開催されているユネスコ世界遺産委員会で、東京都上野の上野公園にある「国立西洋美術館」を含む7カ国の17の建築が「ル・コルビュジエの建築作品」として世界文化遺産への登録の正式に決定された。
審議はクーデターの影響で一時延期になっていたが、クーデターが未遂に終わったこともあり審議は再開され採択された。
日本で唯一のル・コルビュジエによる建築作品「国立西洋美術館」
ヴォリュームを浮かし、1階の一部をピロティとしたり、内部にはスロープが設けられていたりと、ル・コルビュジエ建築の特徴を綺麗に残した「国立西洋美術館」はもちろんル・コルビュジエによる建築としては日本で唯一、インドのチャンディーガルの作品群以外ではアジアではここだけだ。
7カ国、17の建築作品が世界文化遺産に登録
フランス
ロンシャンの礼拝堂(2015年訪問)
詳しくは→「ル・コルビュジエ後期の傑作「ロンシャンの礼拝堂」は大胆さと静寂が共存する神秘的な美さの建築だった。」
サヴォア邸(2015年訪問)
詳しくは→「フランス・パリ郊外、ル・コルビュジエのモダニズム住宅「サヴォア邸」はやっぱり20世紀の最高傑作だった!」
フィルミニの文化会館と青少年の家(2015年訪問)
詳しくは→「フランスのル・コルビュジエの作品の聖地・フェルミニで「サン・ピエール教会」などの作品群を訪問。」
マルセイユのユニテ・ダビタシオン(2015年訪問)
詳しくは→「フランス・マルセイユのル・コルビュジエ設計の集合住宅「ユニテ・ダビタシオン」は群を抜く迫力だった。」
ぺサックの集合住宅
この建築だけで図面集が出版されていたりと注目度の高い作品。
カラフルな外壁以外に空間構成も見てみたい集合住宅。
サン・ディエ工場
大きなブリーズ・ソレイユやピロティが特徴的。
フランスとドイツの国境付近にあるらしく、行く機会も作れそう。
ナンジュセール・エ・コリ通りのアパルトマンとアトリエ(2015年訪問)
詳しくは→「パリ16区、高級住宅街にあるル・コルビュジエの「アパルトマンとアトリエ」を訪ねる。」
ラ・トゥーレット修道院(2015年訪問)
詳しくは→「ル・コルビュジエ後期の代表作「ラ・トゥーレット修道院」はダイナミックなモダニズムを感じさせる建築だった。」
ラ・ロッシュ・ジャンヌレ邸(2015年訪問)
詳しくは→「ル・コルビュジエ設計の「ラ・ロッシュ邸」は小さなギャラリーのような室内風景がおもしろい!」
カップ・マルタンの小屋
去年、ここも行ってみようと思い、マルセイユからカップ・マルタンまで行ったんですが、土曜日しか空いていないらしく外観すら見られませんでした…
詳しくは→「カップ・マルタン、モナコ、ニース、カンヌと海岸線が美しいコート・ダ・ジュールを1日で周遊してきた!」
スイス
イムーブル・クラルテ
ジュネーヴに建つ集合住宅でマルセイユのユニテ・ダビタシオンよりも軽やかな印象。
ル・コルビュジエが最初に手がけた集合住宅。
レマン湖畔の小さな家
水平連続窓や屋上の使い方がいかにもコルビュジエらしい作品だ。
ミュージアムとして一般公開されていて観に行くこともできる。
ドイツ
ヴァイセンホフ・ジードルングの住宅
1927年にシュトゥットガルトで開かれた「ジードルングの住宅展」に出展された住宅。
実際に入ることができるようなので機会があれば観に行きたい。
ベルギー
ギエット邸
アントワープにある画家・芸術評論家のルネ・ギエットの住宅兼アトリエだった。
駅から遠いので観に行くのを断念した(笑)
アルゼンチン
クルチェット邸
「ル・コルビュジエの家」として映画で使われた住宅。
アルゼンチンにあるのでちょっとやそっとじゃ観に行けないなぁ。
インド
チャンディガルのキャンピトル・コンプレックス(2014年訪問)
詳しくは→「チャンディーガル編」
こうして見ると実際に観た建築は9つと、結構世界のル・コルビュジエを見て回っている気がする。
「国立西洋美術館」は東京にあっていつも行こうと思っていたのだけど、2013年の「ル・コルビュジエと20世紀美術」展の時に初めて訪れた。
自分としてはその後、やはりインド、フランスとル・コルビュジエを観に行くきっかけとなった建築でもあると思うと感慨深い。
日本ではあまり建築自体に興味を持ったり観賞したりするような感覚は薄いように思うけれど、これで日本人の建築自体への価値観が良い方向に向かうような気がして嬉しく思った。
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