oh! my ブログ

ル・コルビュジエ設計の「ラ・ロッシュ邸」は小さなギャラリーのような室内風景がおもしろい!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

パリを出て今はベルギー・ブリュッセルにいるけど、パリでル・コルビュジエの「サヴォア邸」を観た後は、パリ市内にあるル・コルビュジエ設計の住宅の一つ「ラ・ロッシュ邸」に行って来た。

メトロ9号線Jasmin駅を出て徒歩10分くらいだけど、なんだかんだ20分くらい迷った末に何とか到着。

 

ル・コルビュジエの「白の時代」の幕開けの建築

IMG_6290

手前は現在ル・コルビュジエ財団のオフィスとして使われているル・コルビュジエの兄の「アルベール・ジャンヌレ邸」で、奥が美術収集家の「ラ・ロッシュ邸」。

ル・コルビュジエの「白の時代’の始まりの建築と言われていて、近代建築五原則を備えた住宅だ。

多分、作品集とかでは真っ白だった気がするけど、今はクリーム色になってた。

IMG_6323

「サヴォア邸」と同じようにファサードには水平連続窓が連なっている。

IMG_6291

アールがかった外壁の下は「サヴォア邸」程では全然ないけれど小さくピロティ。

 

立体的に視点が交錯する空間

IMG_6294

エントランスを入ると大きな3層吹き抜けの空間となっていて、ホワイエといった感じだろうか。

_MG_8825

IMG_6296

吹き抜けの両脇の空間は吹き抜けを通してもう一方の空間が垣間見えて面白い。

そして、こういう空間の使い方はどことなく東京でも建築家が設計した住宅で見たことがある使い方だし、雑誌などでも「こういう空間みたことある!」と思うような既視感がある。

IMG_6297

IMG_6298

階段や通路という移動空間に結構な面積を割いているが、退屈な感じがしない。

IMG_6300

行き止まりになるような場所に必ず開口が設けられていて「建築的プロムナード」が作られている気がする。

IMG_6313

反対側から見る。

吹き抜け自体が外部空間のように見立てられ、吹き抜けを通して反対側が他の建物のように見える。

 

移動と風景が興味深いギャラリー

IMG_6303

さっきの吹き抜け回りの空間も面白いけれど、この建築のハイライトはこのギャラリースペースだろうか。

しばしばル・コルビュジエの作品集等でも見かける空間だ。

アールがかった壁の場所でこの写真の左側にはスロープが設置してある。

_MG_8827

中央のテーブルは作り付けでル・コルビュジエのデザイン。

IMG_6304

スロープがアールの壁に沿って設置してあるからより劇的に見える。

IMG_6305

スロープを登り切るとさっきの吹き抜けのスペースに出る。

IMG_6306

ここも奥にあたる空間に窓が設置してある。

IMG_6307

スロープ側を振り返る。

トップライトもあって明るい。

IMG_6310

寝室の窓からも他の箇所の水平連続窓が見えるのが楽しい。

IMG_6314

1階部分のお手伝いさん用の部屋だろうか、色が塗られている。

IMG_6316

今でもこういう色の使い方をしばしば見かける気がする。

IMG_6317

キッチンはかなり奥にあるけれど、トップライトのお陰で明るい。

IMG_6319

このリフトで作った食事を運んだりしてたんだね。

 

「ラ・ロッシュ邸」はしっかりと管理がしてあるようで家具も計画的に配置している気がした。

また、この住宅を見ていて面白いのは新鮮さよりも既視感があることだ。

やはり色々な建築家がこの時代のコルビュジエを教科書として踏襲しているからではないかと思った。

パリに来たら「サヴォア邸」だけではなく、この「ラ・ロッシュ邸」も必見だ。

 

le Corbusier – Maison la Roche

ル・コルビジエ財団 – ラ・ロッシュ邸

開館時間 : 10:00~18:00(月曜13:00~)
定休日 : 日曜日
URL : http://fondationlecorbusier.fr
住所 : 8-10 Square du Dr Blanche, 75016 Paris, France

 

コメントを残す

ブログをメールで購読

メールアドレス登録で更新をメールで受信できます。

2015-10-26 | Posted in 建築・都市, フランス |キーワード : No Comments »  | 2,653 views

関連記事

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。