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六本木・森美術館で開催中の「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」に行って来た。

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観に行こうと思ってたけど、忙しすぎてなかなか行けてない展覧会がいくつか…

でも明日から沖縄に行くので行ってる間に会期終了だから昨日しかないってことで、六本木で観たいと思っていた展覧会に行って来た。

まずは2月の「レアンドロ・エルリッヒ展」以来の六本木ヒルズ・森美術館に向かった。

 

「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」

今回観に行ったのは、六本木ヒルズ・森美術館の15周年の記念展として開催中の「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」。

いま、世界が日本の建築に注目しています。丹下健三、谷口吉生、安藤忠雄、妹島和世など多くの日本人建築家たちが国際的に高い評価を得ているのは、古代からの豊かな伝統を礎とした日本の現代建築が、他に類を見ない独創的な発想と表現を内包しているからだとはいえないでしょうか。

日本は、明治維新からの150年間、大いなる建築の実験場でした。幾多の実践のなかで、日本の成熟した木造文化はいかに進化したのでしょうか。西洋は日本の建築にどのような魅力を見いだし、日本建築はそれにどう向き合ったのでしょうか。日々の暮らしや自然観といった目に見えないものの変遷も日本の建築を捉える上で重要な要素となるはずです。

本展は、いま、日本の建築を読み解く鍵と考えられる9つの特質で章を編成し、機能主義の近代建築では見過ごされながらも、古代から現代までその底流に脈々と潜む遺伝子を考察します。貴重な建築資料や模型から体験型インスタレーションまで100プロジェクト、400点を超える多彩な展示によって、日本建築の過去、現在だけでなく、未来像が照らしだされることでしょう。

森美術館WEBサイトより

9つのセクションに分かれ、100のプロジェクト、400点以上の模型や写真、ドローイングが展示される大規模な展覧会で、既に50万人の人が訪れているとのこと。

写真を撮っていいところが限られているので写真少なめ。

 

日本の木造建築の可能性

会場に入ってすぐのスペースには2015年のミラノ国際博覧会の日本館でて北川原温氏が設計した大迫力の「木組インフィニティ」という巨大なオブジェが来場者を驚かせる。

釘を使わず複雑に木材が組み合わされた木組は、世界でも注目される技術らしい。

五重塔とスカイツリーの構造の関連性など、中には伝統的な日本の建築の模型がいくつか展示されていた。

デザインはもちろんだけど、木造建築の技術的な要素などの考察がとてもおもしろい。

個人的には行って観たいと思っていた「会津さざえ堂」の模型をずっと観てた。

 

原寸で再現された国宝・千利休作の茶室「待庵」

今回の展覧会の中でも良かったのが、原寸で再現された国宝でもある千利休作の茶室「待庵」。

京都にある待庵は、「わび・さび」を体現できる日本文化の中でも重要な存在で、次回京都に行ったら是非観たい建築だ。

本物は内部に入ることができないけど、今回展示されているレプリカなら中も見学することができる。

西洋の極小空間がル・コルビュジエの「カップマルタンの小屋」であるなら、東洋の極小空間はこの「待庵」なのだろう。

機能空間に満たされたカップマルタンの小屋に対して、お茶における動作や体験に重きを置いていることがこの2つの違いだと思う。

極小空間なので写真が撮りづらい。

一眼レフと広角レンズ持って行けば良かったなぁ。

外部が見える開口部もいい感じ。

実物はもっといいんだろうな、見れないけど。

 

日本のモダニズム家具で構成されたブックラウンジ

会場を進むと剣持勇や丹下健三などの日本モダニズムの名作家具で構成されたブックラウンジがある。

丹下健三が設計した香川県庁舎で使われている椅子や本棚があって、椅子に座って実物の家具に触れつつ本を楽しむことができる。

あんまり時間がなかったから、ちょっと座っただけでスルーだったけど。

 

巨大な丹下健三の自邸の模型

ブックラウンジの先には丹下健三の自邸の模型が展示されている。

1/3スケールで作られているので、巨大!

丹下健三の自邸は、壁で空間を仕切らない可変的な構成で日本古来の建築の要素があって、ピロティの部分も含めて非常にオープン。

こういった日本的な建築のアイデンティティが西洋では先進的で、丹下健三をはじめ、多くの日本の建築家が海外で評価される理由の一つと言われている。

実際、建築のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞した日本人は7人と、アメリカに次いで世界で2番目に多い。

 

他にも陰翳礼讃などに代表される日本の美学や明治期から流入する西洋文化との折衷、日本における「公共」の考え方、自然との共存など日本の建築の重要な要素を伝える展示がたくさん。

ここでしか観られない模型や資料が多いし、日本古来から現代建築までの関係性も解説されているので、一般の人でもわかりやすいし、現代建築の考えも受け入れてもらえそうな気がした。

森美術館を出た後は、六本木ヒルズの東京シティビューへで、劇的に変わっていく渋谷の街を眺めた。

次いでに東京タワーも。

「建築の日本展」本当はもっとゆっくり観たかったけど、次はギャラリー間へ。

建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの

会期:2018.4.25(水)~ 9/17(月)
開館時間:10:00~22:00(火曜日のみ17:00まで)
料金:¥1,800(学生¥1,200)
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
URL : https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/japaninarchitecture/index.html

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