マヨルカ島・パルマにあるラファエル・モネオが手掛けた「ミロ美術館」がすごく良かった!
マヨルカ島のパルマ中心部にある「パルマ大聖堂」を観た後は、中心部からバスに乗ってまた郊外へ。
ここマヨルカ島は、バルセロナ出身の画家ジョアン・ミロがアトリエを構えていたこともあり、「ミロ美術館」がある。
もちろんバルセロナのモンジュイックにも「ミロ美術館」があるのだが、マヨルカ島の「ミロ美術館」も評判が良いので訪れてみることにした。
バス停から急な坂道を歩くこと15分、足に疲れを感じながらたどり着いた。
ラファエル・モネオが手掛けた「ミロ美術館」
ミロの彫刻が迎えてくれるエントランスは風が抜けて心地良い。
ミロ美術館は、ロサンゼルスにある「天使のマリア大聖堂」も手掛けたスペインを代表する建築家ホセ・ラファエル・モネオがによるデザイン。
複雑に幾何学を組み合わせたり、素材の使い方だったりとラファエル・モネオらしさがある美術館建築だ。
レセプションでチケットを買って、階段で下におりて行くと展示室がある。
エントランス脇のテラスが気持ちいい。
ル・コルビュジエのブリーズ・ソレイユのようなバッファーが地中海の強い日差しを和らげ、少し涼しげにしてくれているようだ。
美術館の中も外も、建築もランドスケープも使った良い美術館だ。
階段を降りて展示空間へ。
階段やスロープで下に向かって連続する展示空間が広がっている。
また、進めば進むほど、ミロの作品の変化なども感じ取ることができ。
ところどころに開けたスペースがあり、なんとなく分けられている色々な展示空間を見渡すことができる。
柔らかい光が差し込み、展示空間に適度が明るさと緊張感を与えていた。
突き当たる場所には、「天使のマリア大聖堂」のように雪花石膏のパネルを使った開口がある。
壁面には絵画、ところどころに彫刻作品が展示されている。
あまり平行な面はなく、それゆえに光が拡散したり、奥へと動線を誘導したりとシークエンスを意識した内部空間である。
場所によって全く異なる体験ができるため、非常におもしろい。
ダダやシュールレアリスムの影響を受けたミロの作品群は、抽象絵画の中でも非常におもしろい。
訪れていた人の中には涙を流して感動する人もいた。
何となくだが、マヨルカのこの空気とも合致したような気がする。
アートが一体になったようなランドスケープ
ミロ美術館は、内部空間も素晴らしいが、やはりこの外部空間が非常に気持ちがいい。
この日は営業していなかったが、このカフェも良さそうだった。
庭は、美術館自体の建築と彫刻などのミロの作品が展開され、公園のようにも感じられるアート空間になっている。
このアート作品を含めてデザインされたランドスケープという感じだ。
庭のあちこちにアートやこのようなワークショップスペースがあった。
カラフルなミロのアトリエ
美術館の脇には、ミロが実際に使っていたアトリエが残されている。
アーチ型の屋根やカラフルな扉が印象的だ。
残念ながら内部は回収中で、がらんどうな状態だった。
ここにミロの作品が並んでいる風景を見たかったなぁ。
ミロの住んでいた家
アトリエの脇道を登って行くと、ミロの住んでいたという家がある。
どこかミロの「農園」という作品の雰囲気を身にまとっている気がする。
中に入ると、壁にスケッチが描かれた場所がいっぱいある。
色々な試作品も展示されていた。
当時のままなのかはわからないが、すごく雰囲気のある空間があった。
バルセロナのミロ美術館ももちろん良いけれど、マヨルカ島・パルマの「ミロ美術館」もランドスケープと一体になった建築が印象的ですごく良かった。
また、地中海の暖かい気候とも合っているし、ミロがこの場所にアトリエを構えるのも腑に落ちる感じがあった。
ミロの作品も建築も非常におもしろいのでオススメの美術館だ。
Pilar and Joan Miro Foundation in Mallorca – ミロ美術館
開館時間:10:00~18:00(日曜~15:00)
休館日:月曜日
入館料:12€
電話:+34 971 70 14 20
URL : https://miromallorca.com
住所:Carrer Joan de Saridakis, 29, 07015 Palma, Illes Balears, Spain
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