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ローマにあるザハ・ハディド建築「イタリア国立21世紀美術館(MAXXI)」が流線型のデザインで斬新!

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マルタからまた欧州最大手のLCC、ライアンエアーでローマに。

今回のイタリア・マルタの旅路の最後はイタリアの首都ローマで締めくくる。

ローマと言えば古代ローマから続く建物や遺跡と言いたいところだが、まずは現代建築から見て行くことにした。

 

ザハ・ハディドが設計した「イタリア国立21世紀美術館(MAXXI)」

地下鉄とトラムの2番線を乗り継ぎいでやってきたローマの北側にイタリア国立21世紀美術館、通称「MAXXI」がある。

入り口から見ると既存の建物に新しい美術館のヴォリュームが取り付いたような感じ。

ファサードの中でも迫力があるのがこの角度だろう。

そして、この建築はプリツカー賞を受賞し脱構築主義の建築家で昨年急死したザハ・ハディドの設計で2010年に開館したイタリア初の国立美術館だ。

キャンチレバーで大きく突き出したヴォリュームやとぐろを巻くようなファサードは圧巻。

同時にピロティになっている部分が全体のヴォリュームの大きさを隠し、比較的柔らかくしているように思う。

ピロティに入るとその迫力がすごい、と同時にどうなってるんだ?と思ってしまう。

 

流線型のデザインが具現化されたダイナミックな空間

中に入ると高い天井の空間に黒い階段が幾重にも重なり、その不規則な重なりが空間に緊張感を与えている。

3層分吹き抜けの空間がただ広い、高いというのではなく美術館のエントランスとして適度なスケールを与えているようだった。

ヴォリュームが立体的に交差する流線型のデザインが特徴で、内部に入るとそのダイナミックさが伝わってくる。

カウンターなどの造作家具もザハ・ハディドらしいデザイン。

黒い階段で2階のレベルからホールを見てみると、一つの建築というよりも一つの都市のようにさえ思えてくる。

展示空間を歩いているとヴォリュームが交差したり、異なるヴォリュームが見えてくるあたりがとてもおもしろい。

複雑に交わったり別れたりするヴォリューム。

宇宙船の中にでもいるような未来的なデザインだ。

天井のカーブを描くラインが空間をダイレクトに反映していておもしろい。

最もホワイトキューブを求められる展示空間として優秀かどうかは、ザハ・ハディドの他の作品も含めてキュレーターに聞いてみたいところだ。

 

21世紀の建築とアートを展示

MAXXIは21世紀の建築とアートをテーマにした美術館だ。

そのため常に何かしら現代建築に関する展示が行われている。

MAXXIから徒歩15分くらいのところにあるレンゾ・ピアノ設計の音楽ホールの模型屋ドローイングも展示してあった。

MAXXIを見た後はここも行ってきた。

伊東豊雄氏を始め新世代の建築家の作品が紹介されている。

これは中東の女性の建築家の作品で独特だ。

ザハ・ハディドのMAXXIのコンペ時のパネルや設計図面も展示してあっておもしろい。

この日までの日程でヴェネチア生まれのイタリア人建築家で日本にも造詣が深い、カルロ・スカルパに関する展示も行われていた。

建築というよりも彫刻なのではないかと言われるほどの美しさの作品群は安藤忠雄やマリオ・ボッタなどにも大きな影響を与えた。

ヴェローナやヴェネチアに幾つかの作品が残っているので、見られるのは次回のイタリア旅行かなと思う。

イタリア国立21世紀美術館(MAXXI)

開館時間 : 11:00~19:00(土曜日~22:00)
休館日 : 定休日
電話 : +39 06 320 1954
URL : http://www.fondazionemaxxi.it
住所 : Via Guido Reni, 4/A, 00196 Roma, Italy

 

MAXXIを観た後は、レンゾ・ピアノ設計の音楽ホールとパラッツェット・デッロ・スポルトというこのルイジ・ネルビィというイタリア人建築家設計の建築を観て帰った。

去年も香港ウィーンヴィトラでザハ・ハディドの奇抜な建築をいくつか観たが、ローマのMAXXIどれも違ってダイナミックな空間を作り出していたのでおもしろかった。

ローマはコロッセオやパンテオン、ヴァチカンと見所満載だが、是非ザハ・ハディドの現代建築にも触れて観てほしいと思う。

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