まるでSF映画!ザハ・ハディド設計の「ウィーン経済・経営大学」は曲線で構成される複雑な空間に驚愕。
「プラフッタ」でランチした後は、ウィーン郊外にあるザハ・ハディド設計の「ウィーン経済・経営大学」に向かう。
郊外と言ってもメトロで20分くらいで着くくらいの距離だ。
ザハの建築としては、香港で香港理工大学を見て以来で中々楽しみだ。
CGがそのまま建築になったようなザハ・ハディド設計の「ウィーン経済・経営大学」図書館と学習センター
ザハ・ハディド設計の「ウィーン経済・経営大学」の図書館と学習センターは、ザハの建築らしく水平垂直のラインがどこにもないんじゃないかというようなファサードを持つ。
まるでCGがそのまま建築になってしまったかのうなデザインだ。
最も目を引く部分は、複雑な外観の中でも黒いヴォリュームがキャンチレバー(方持ち構造)になって飛び出しているところで、中々迫力ある。
ファサードに出てくるラインは全て曲線でまとめられたデザインになっていて、反対側から見てもすごいカタチだ。
まるでSF映画のような曲線で構成される複雑な空間に驚愕!
外観でもすでに驚いたけど、更に驚愕なのは曲線で構成される複雑な空間でまるでSF映画に出てくる基地のようだ。
外観以上に流線型なデザインでスラブ以外は水平垂直のラインが見当たらない。
角はほとんどアールになったディテールのデザインがなされていて、それは建築的なところだけでなく普通は什器となるところも建築と一体化したように角が丸くなっている。
ホワイエから続く空間はトップライトから入る光で外部空間のようにも感じられる。
流線型のデザインがトップライトから差し込む光を柔らかくさせているように思う。
大学の諸室が入っているヴォリューム周囲の通路を歩くと、スターウォーズの世界の宇宙船のような感じがしてくる。
壁がまっすぐなところが全然ないから感覚がおかしくなる感じ。
この開口部なんかはSF映画の世界の宇宙船そのままに思えてくる。
照明は動線に沿って配置されていて、曲線のラインを描いている。
宇宙船のような未来感もあるし、ところどころに洞窟のような安心感を感じられるような場所がある。
大学なので通路やホワイエなどオープンな場所以外は見られないが中々見応えがある内部空間だ。
教室の案内も斜めになっていて建築のデザインと合わせてある。
Vienna University of Economics and Business(ウィーン経済・経営大学)
URL : http://www.wu.ac.at
住所 : Welthandelsplatz 1 1, 1020 Wien
香港ではザハ・ハディド設計の香港理工大学を見たけど、ウィーンの「ウィーン経済・経営大学」それを遥かに超えるような印象だった。
外観も迫力があったし、特に内部空間はダイナミックで興奮するが、どこか落ち着た感覚で楽しめるところもある。
ここまで脱構築主義的な建築を体験できるものも珍しいかもしれない。
確かに、すべてのデザインが有効に働いているわけではないし、相当なコストがかかっているとは思う。
ただ、全てにおいてそれを超えるザハ・ハディド建築のスゴさが感じられた。
もう既にザハ・ハディドは亡くなってしまったがために希少な建築であるとも言える。
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