名作映画「グラン・ブルー」のロケ地にもなった美しいリゾート地「タオルミーナ」を訪ねる。
豊かな自然に囲まれ、街並みも綺麗なタオルミーナはヨーロッパの人たちの憧れのリゾート地だ。
寝台列車で朝早く着いたときは曇り気味だったが、概ね昼間は晴れて心地よく過ごすことができた。
名作映画「グラン・ブルー」にも出てきたこのタオルミーナは多くの魅力があり、ロケ地になったことにも頷ける。
美しい街並みの賑やかなウンベルト通り
朝方に寝台列車からバス、乗り合いタクシーと乗り継いで到着したのはウンベルト通りの4月9日広場という場所。
高台の展望台のようになっていて海やエトナ山を一望できる。
大都市の目抜き通りと違って車1台くらいしか通り抜けられない小さいスケール感の通りが居心地がいい。
石造りの建物が続き、余計なものがないいかにもイタリア的な美しさ。
ウンベルト通り脇の路地も狭くて探究心が擽られる。
ギリシャ劇場へと続く道にはシチリアのお土産屋さんが建ち並ぶ。
訪れたときはたまたまキリスト教の催し物だったらしく教会前の広場に多くの人たちが集まっていた。
ウンベルト通りから小さい路地に迷い込むと閑静で素朴な街並みになる。
こういう路地のレストランって何か美味しそうに思ってしまう。
ところどころで海が見えると思わず「オッ!」って言ってしまう。
シチリアレモンだけでなくシチリアオレンジも特産。
その場で絞ってくれるフレッシュジュースは2€でめっちゃ美味しい。
日が暮れると柔らかい街灯の光が街を照らしてまた美しい。
通りに人が少なくなる代わりにレストランが賑やかになっていく。
坂道と共にある風景がタオルミーナの特徴だ。
美しい海岸線とグラン・ブルーにも描かれた「イソラ・ベッラ」
ウンベルト通りやホテル、B&Bが集まる地域は高台にあり、そこから望む海岸線はグラデーションの海と共にすごく綺麗に見える。
ゴンドラでその美しい海岸線に降りてみる。
ワクワク感が半端ない。
ビーチは砂浜ではなく石ころでできていて、たまにある砂浜は人口っぽい。
波が結構強くて、ビーチの石ころ同士が擦れて「カラカラ」と音を立てるのが海が鳴いているようでおもしろい。
波が立っているからわかりにくいが結構透明度は高い。
海に迫り来る山や少ない陸地にある建物など、どことなく八戸や三陸の海を感じる。
潮が引いているときは繋がって見える、歩いて渡ることのできる小島がリュック・ベッソンが監督した天才フリーダイバー、ジャック・マイヨールをモデルにした名作映画「グラン・ブルー」の舞台になった「イソラ・ベッラ」。
イソラ=小島、ベッラ=美しい、という意味で「美しい小島」。
ビーサンを履いて来たので、早速歩いて渡る。
まだ4月で水は冷たかった。
7,8月とかは暖かいのだろうが、観光客でごった返すんだろうな。
イソラ・ベッラはそれ自体も綺麗だが、多様な生態系を生んでいることも特別視される要因の一つで陸から見るだけでも多くの魚が泳いでいた。
この風景だけでも綺麗でのどかな雰囲気。
入場料は4€、ところどころ崩れていて入れない場所も多かった。
ハイシーズンにはきちんと整備するのかな!?
イソラ・ベッラに入ると展望台スペースがあってそこから綺麗な海を眺めることができる。
建物内にはイソラ・ベッラに生息する生物の情報やここにまつわる写真や絵画が展示されていた。
Isola Bella – イソラ・ベッラ
壮大なパノラマを望む「ギリシャ劇場」
シチリア島ではここの他にシラクーザのギリシャ劇場があり、タオルミーナのギリシャ劇場は2番目の大きさだがその美しさはナンバー1だ。
あの有名なドイツの作家ゲーテをして「世界一の美しさだ」と評する程だ。
ローマ時代には闘技場として使われたものの現在でも演劇やライブなど色々な催し物に使われている。
2000年以上前からありこのパノラマで観る演劇は情緒があって良さそうだし、最高の贅沢な気がする。
この壊れかけた状態がまたいい。
ここから望む景色はタオルミーナの中でも1番ではないだろうか?
敷地内にはちょっとした資料館があり当時の石版などを観ることができる。
古代のギリシャ人やローマ人が残してくれたことに感謝しかない。
Teatro Antico di Taormina – ギリシャ劇場
住所 : Via del Teatro Greco, 1, 98039 Taormina ME, Italy
雄大なエトナ山を望む
タオルミーナにいると一際目立つ山がエトナ山で標高は3,329mを誇り現在も活発に活動する活火山だ。
夜中に目覚めてふとエトナ山を見たら….めっちゃ噴火しとるやん!
タオルミーナを訪れて思ったのは、大きな山があると同時に綺麗な海がありどこか日本の風景とも合致するところがあって安心感があったこと。
確かに建物は日本のそれとは違うけれど、ナポリ同様に自然を活かし、共存しているような気がした。
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