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欧米でもカリスマ的人気を誇る葛飾北斎の浮世絵を愉しむ。妹島和世氏設計の「すみだ北斎美術館」を初訪問。

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久しぶりに旅行というよりもお出かけで東京の東側に。

空港行く以外は東横線の中目黒から学芸大学という狭い範囲でしか行動してなくて、出かけても表参道か六本木が遠いところだ。

そんな感じで訪れたのは去年11月22日にオープンした「すみだ北斎美術館」だ。

 

妹島和世氏設計の「すみだ北斎美術館」

前面が公園になっているためすごくオープンな敷地に建っていて、公園とも一体感があるような佇まいだ。

鏡面のアルミパネルで覆われたファサードは、色々な角度でスリットが入り角度を持って傾斜しているため圧迫感を感じさせない。

刻まれたスリットは建築を貫くパッセージになっていて、その壁面はガラスのカーテンウォールになっているため内部の様子が伺える。

早速中に入ってみた。

ホワイエになっているスペースもスリットのように刻まれた開口から光が入り優しく、前面の公園の雰囲気を踏襲しているようだ。

休日ということもあり多くの人で賑わっていたが、完成して2ヶ月経過していることもあり行列ができるほどではなかったので安心した。

エレベーターで上階へ。

4階にもホワイエのような空間があって大きなスリット部分から自然光が入って来て明るい。

開口部にはエキスパンドメタルが施してあり、光を和らげると同時に外部からの目隠しの役割を果たしている。

妹島和世氏らしく最小限の要素・部材でシンプルでありながら複雑な空間を作り出している。

 

常設展は欧米でもカリスマ的人気を誇る葛飾北斎の浮世絵

行ってみて知ったのだけど、こけら落としの「北斎の帰還」展は1/15までと既に終わっているという悲しい展開に。

だから休日なのにそれほど混んでいなかったのか…

企画展は終わっていたけど、常設展でも葛飾北斎の浮世絵などの作品が展示されている。

欧米でもカリスマ的人気を誇る北斎だけあり、来場者は日本人だけでな中国や欧米の人たちも多かった。

展示スペースは北斎の年齢、年代とともに回遊するように計画されている。

キュビズムなどの抽象絵画が育った欧米の芸術家から見ると抽象化の方法が異質に感じたことだろう。

有名作品も多数あって見応えがある。

こっちも良く知られた作品。

年代を追うごとに作品の変化があり、ディテールや色使いなどの違いが楽しめた。

抽象化された浮世絵だが、動きが伝わって来るようなものばかりだ。

晩年の北斎のアトリエを再現した表現もあって面白い。

北斎は死ぬ前にあと10年あったら絵画の道を極められたと嘆いていたらしい。

十二分に素晴らしいのだけど。

 

すみだ北斎美術館は妹島和世氏らしいオープンな雰囲気の建築で好感が持てたし、美術館と公園が解けるように存在してるのがすごくよかった。

それに、北斎の作品を年代ごとに学ぶこともできて改めてその良さに触れることもできて楽しむことができた。

貴重なお出かけが有意義に使えた気がする。

すみだ北斎美術館

開館時間 : 9:30~17:30
休館日 : 月曜日
電話 : 03-5777-8600
URL : http://hokusai-museum.jp
住所 : 〒130-0014 東京都墨田区亀沢2-7-2

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2017-01-22 | Posted in 建築・都市, 東京 |キーワード : No Comments »  | 1,720 views

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