オランダ、アムステルダムでMVRDVの集合住宅「オクラホマ」「サイロ・ダム」(外観だけ)を訪ねる。
ロッテルダムを出た後はオランダの首都アムステルダムに到着。
1晩寝てアムステルダムの現代建築、MVRDVによる集合住宅を中心に建築巡りに出かけた。
MVRDVと言えば東京ではシャネルやブルガリなどのハイブランドが入居するGYRE(ジャイル)という表参道の建築が有名だろう。
まずはメトロ17番線で30分ほど揺られて郊外Hoekenes駅へ。
着いてすぐ散歩中の夫婦に写真を見せて「これはどこ?」と聞くとオランダ語で返されたけど川沿いを進めばあるとのこと。
トラムの駅前にはこんな集合住宅があって、そこから川沿いを歩く。
川沿いは紅葉していて気持ちよかったのでちょっと歩いたけど気にならない。
途中の公園脇にはボートが停められる集合住宅があった。
日産MARCHのCMでお馴染み「オクラホマ」
カラフルなベランダが見えて来た。
これが「オクラホマ」という100戸の老人用集合住宅で、昔日産のMARCHのCMのロケ地になって話題になった。
ベランダの色や位置はバラバラだけれど全体としてそこが面白いデザインになっている。
出っ張り具合もバラバラ。
反対には11mくらい飛び出すヴォリュームのキャンティレバー(片持ち構造)がすごい迫力。
こういうユニークな建築にご老人が住んでいるというのはいかにもオランダらしく、日本では絶対できないだろうなと思う。
飛び出したヴォリュームからさらに飛び出したカラフルなベランダ。
Oklahoma
オクラホマ
住所 : Reimerswaalstraat 1, 1069 AE Amsterdam, Netherland
海上に浮かぶ巨大客船のような建築「サイロ・ダム」
次はアムステルダムのウォーターフロントに移動して、またMVRDV設計のオフィス兼集合住宅「シロダム」を観た。
地価が高騰したアムステルダムにあって、ウォーターフロントに人工的な大地を作るというか、巨大な船を浮かべて居住スペースを作った。
マリーナや小規模のオフィスなど複合的な需要に対応しているプログラムが、多民族国家で多様な価値観を許容するアムステルダムらしいと思った。
大きなテラスから見る。
コンテナを積み上げたようなカラフルなファサードがタンカーのようだ。
実は既にル・コルビュジエのユニテ・ダビタシオンを観たのだが、それと共通する部分が多様にあるなと思ったし、巨大な船のメタファーなどユニテ・ダビタシオンを引用している部分も多様にあるなと思った。
Silodam
シロダム
住所 : 1013 AL Amsterdam Netherlands
もちろん基本的には実際に住んでいる人がいる住宅だから内部は観られなかったんだけれど、それでもオランダ・アムステルダムらしさとオランダの建築家集団であるMVRDVの思考の源を探れたような気がした。
アムステルダムのような多様な価値観が混在し、土地は少なく、アメリカのような愛国精神に頼ることのできない場所にとって多様なものをそのまま具現化・建築化している感じだ。
それがこのユニークさを生んでいるところは是非一度その目で観てみて欲しいと思う。
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