永遠の都「ローマ」を訪ねる。約2000年前の観光資源に恵まれた観光都市に来て思ったこと。
昨年はミラノやヴェネチア、フィレンツェを回り、今回はナポリやシチリア島、そして最後にローマを回ったのイタリアの各都市や地域を一通り回ったことになる。
特にかつてヨーロッパ全域の覇権を握っていたローマ帝国の中心で、「永遠の都」と呼ばれるローマはその縦に長いイタリアの中でも観光資源に恵まれた首都だ。
その世界有数の観光都市を訪れると色々と思うところがあった。
古代ローマ人はスゴい!
ローマの街を歩いていると至る所に古代ローマ時代の建造物があり、有名なもの以外にも教会だったり、昔の水道だったりと多様だ。
空港からバスで市内に向かう時も昔の建物がいっぱいあって他の街以上に古都という感じがして「ローマに来た!」って感じだった。
もちろん年代によって異なるし、古代ローマ人にその気があったかはわからないが2000年後も残るものを作り上げた人たちがいたことには感服するしかない。
ローマの中心部だけでも200箇所以上の「ナゾーネ」と呼ばれる水飲み場が設置してあり、いつでも綺麗な水が流れている。
街角でジェラートやピッツァを食べて手が汚れたらどこにでもあるこの水飲み場で洗えば良いし、もちろん飲み水としても使われてるから空いたペットボトルや水筒に入れて持ち歩いてもいい。
また、暑い夏でも冷たい水だから気持ちいいのだそう。
テルマエロマエという漫画・映画に描かれたように、温泉や水にまつわる文化を作り上げたのも古代ローマ人だ。
過去の遺産で生きている!
そして現代のイタリア、特にローマは古代ローマ人が作り上げた遺産で生きているとも言える。
フォロ・ロマーノやコロッセオ、パンテオンなどが代表格で、ローマを始めイタリアが世界遺産の数で世界ナンバーワンだ。
恐らく世界で最も有名な噴水「トレヴィの泉」はもちろん美しいのだが、その周囲は渋谷のスクランブル交差点よりも人が多いんじゃないかと思うくらい大勢の観光客でひしめき合っていて、特に入場料を取って管理する訳でもなくそこで特に効率よく稼ごうという気もないらしい。
ちなみに例えばバルセロナのサグラダ・ファミリアやグエル公園は、観光客によりその場を楽しんでもらうために混雑を減らす目的で時間毎に入場者数を区切る工夫をしていた。
ローマに限った話ではないが、観光立国として推し進めるスペイン・バルセロナのような街を上げての向上心みたいなものがない気がする。
Fontana di Trevi – トレビの泉
住所 : Piazza di Trevi, 00187 Roma, Italy
オードリー・ヘップバーン主演の名作映画「ローマの休日」で印象的なシーンの舞台になったスペイン広場の階段もものすごい人の量。
映画のようなワンシーンを写真に収めようとしても人が多すぎてどこかわからないし、映画のようにこの階段でゆっくりジェラートを食べて「ローマの休日ごっこ」をしようとしても落ち着かない。
EUの中では経済的にヤバいと言われながら、イタリア・ローマには大した努力をしなくても世界中から人が押し寄せる。
イタリア人は過去の、2000年前の遺産で現在も生き続けている。
スペイン広場は混雑を避けたいなら早朝行くと良いかも知れない。
Piazza di Spagna – スペイン広場
住所 : Piazza di Spagna, 00187 Roma, Italy
楽観的なこと以外は日本もメンタリティが似ている
日本と同じように細長いイタリアだからか、楽観的な性格以外は島国根性的なところが似ているかも知れない。
イタリア人はしばしば自分の国や街が一番と言っていて、「世界が尊敬する日本」みたいなオラが村が一番的なことを平気で言う日本人と合致する。
シチリア島に行くとなおさらだ。
もちろん日本もイタリアも魅力がいっぱいで、かたや世界で一番古い国家の日本と約2000年前のローマ帝国の歴史がそれを作っている。
日本はイタリアよりも労働生産性が低いし、彼らイタリア人を見習ってダラっと東京や京都、大阪、そして各地方の魅力で生きて行くのもいいかも知れない。
しばらく京都や奈良には行ってないけど、ローマは国際的な観光地と言う意味合いでは近いものがあると思った。
最も京都はもっと努力しているように思うけど、日本の地方都市なんてイタリアよりも努力が足りない気もした。
もちろん努力はしてるかも知れないけど、既に上げたように労働生産性は低い訳だし、「世界が尊敬する日本」とか自分で言うし努力だけして自己満足している可能性もある。
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