ヘルツォーク&ド・ムーロン建築「ヴィトラ・ハウス」は複雑な空間を構成する家型の重なりが面白い!
ヴィトラ・デザインミュージアムの次はその向かい側、地元バーゼル出身の建築家ユニット、ヘルツォーク&ド・ムーロン設計の建築「ヴィトラ・ハウス」を訪問。
細長く伸びた切妻屋根のヴォリュームが積み重なる
2010年にオープンした「ヴィトラ・ハウス」はヴィトラ社のショールームの役割を果たす施設で、細長く伸びた切妻屋根のヴォリュームが積み重なり独特のファサードを作っている。
ところどころキャンチレバー(片持ち)になっている。
遠くから見ても特徴的な外観で目立つ。
ヴォリュームの端はガラス張りになっていて中の展示風景が垣間みれる。
複雑に交差した空間がおもしろい
入ると大きなホワイエがあってレセプションには大きなカウンターがあるが、基本無料なのでそのままエレベーターで上に昇っていい。
外観からはこの大きいホワイエとかの空間を想像し難いが、内観も中々面白い感じ。
外にも席が広げられているカフェ・レストラン。
エレベーターで最上階から観て回る。
切妻屋根の家型がそのまま空間になっていて、その部屋ごとにコンセプトの異なる空間になっている。
もちろん建築だけでなくそれぞれの空間、インテリア自体もかっこいい。
大きな開口から見える景色も綺麗。
それぞれの階でコンセプト異なり、部屋ごとに家具だけでなく壁や天井、床も違うので観ていて飽きない。
空間どおしのつながりが興味深い
切妻屋根のボリュームが産み出すそれぞれの空間自体もいいのだが、それぞれの空間が繋がっている様がおもしろい。
また、大きな開口から他のヴォリュームが見えるのも新鮮だ。
住宅のような空間もあればホテルのラウンジのような空間もある。
それぞれを繋ぐ動線に当たる階段などと空間の繋がりもひとつひとつ独特だ。
ヴィトラ・キャンパス内も見渡せて、内部と外部の関わりかたも良い。
最上階と比べるとまた大きく異なっているし、床壁天井比べると別の建物のように思えてくる。
イームズやパントンなど往年の名作家具を展示
もちろん僕も欲しいしみんなに人気のイームズのラウンジチェアとオットマン。
柳宗理の作品も。
パントンチェアなんかも。
プルーヴェの作品もいっぱい。
新しい空間体験がある建築
内部空間を回遊して外に出ると不思議な感覚だった。
内部で見るとそれぞれのヴォリュームが違う空間のようにも思えてくるが、外へ出てまた全体を見ると1つの建築としてまとまりがある。
内部の空間を知っているとまとまりが大人しく感じたりするがそこがこの建築の魅力の1つだ。
それにショールーム的な建築ではあるけれど、この「ヴィトラ・ハウス」は居心地が良くてその周囲には自然と人が集まっていた気がする。
ハウスという名の通り家型で家の集合体のような感じがした。
Vitra House
ヴィトラ・ハウス
住所 : Charles-Eames-Straße 2, 79576 Weil am Rhein, Germany
電話 : +49 7621 7023500
営業時間 : 10:00~18:00
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