日本ってオワコン!?イタリアより低い労働生産性や高い自殺率、少子化に韓国より低い報道の自由度。
昨今テレビでは「日本ってスゴイ」「尊敬されている日本」みたいな感じで自画自賛する番組が乱立し、「オラが村が一番」ならぬ「オラが国が一番」のような状態になっている。
確かに、ヨーロッパの街と比べても清掃され綺麗な街並だし、現存する世界最古の国家であるなど誇らしいところも多々あるが、それと国民の生活は直接関係ないし、寧ろそのプライドがより一層個人にプレッシャーをかけているようにも感じる。
労働生産性はOECD加盟国34カ国中21位
GDPは世界3位と経済大国のイメージだが、労働生産性はOECD加盟国34カ国中21位、主要先進国G7の中では最下位最下位だ。
バカンスで1ヶ月以上夏休みを取るフランス人より、シエスタで昼寝2,3時間取るイタリアやスペインより、経済破綻寸前のギリシャよりも稼げない国ということになる。
それにGDP世界3位というのも怪しいもので、1人あたりに換算したGDPはイタリアやスペインとさほど変わらない。
成果より無駄な努力を求めて思考停止に陥っている。
参考 : 労働生産性の国際比較
年間2万4000人が自殺する
2010年に年間3万人はいた自殺者は2万4000人にまで減って来てはいるが、その数はWHOに加盟する172国中18位と依然として高い自殺率になっている。
また、全体としては減少しているものの若年層で自殺率は上昇しているし、若者の死因のトップが自殺なのは先進国の中では日本だけだ。
さらに年間2万4000人は遺書が見つかった場合のみで、実際には11万人とも言われるほど増えている可能性がある。
イラク戦争での死者数は4486人(2003年~2011年)に対して、約年間2万4000人というのは異常な数字だと想像できるだろう。
経済状態と自殺率というのは明確に相関関係があると言われているが、このまま低い労働生産性が続けば現状は変わらないかもしれない。
超高齢化社会で少子化が進む
そもそもイタリアやスペインよりもGDPが高いのは、人口が多いからというところが大きい。
労働人口が低下し、高齢者に対しての社会保障コストが増えればそのアドバンテージも無くなる。
低い労働生産性が続けば、家族を作ることや女性が出産のために休暇を取ることも難しいため、今後も少子化が進む。
韓国より低い報道の自由度
今年の4月に「国境なき記者団」が報道の自由度ランキングで韓国を下回る61位という順位を付けた。
これは特定秘密保護法を成立させた安倍政権に対して、日本のジャーナリストが特定秘密保護法の廃止を求める訴訟を起こしたことによるところが大きい。
ただ、本当の問題はそこではなくて、そもそもマスメディアが政治を監視する能力がないことが大きな問題としてあると思う。
国民自体が「日本ってスゴイ」「尊敬されている日本」と思っていてそれ以外のことには感心がないから、TVのニュースでも速報だけ流すだけで肝心な議論が起こるところは放送されない。
スペインやイタリアに行くと本当に平日昼間から飲んでいる人達がいて、それでも美味しい食べ物を提供するバルやレストランがあり経済的にも回っているように見えた。
どうせ労働生産性が低いのであれば、不必要な仕事を止めても必要なものは代替サービスが出現し、経済は変わらない。
実際、タクシーの運転手などは海外では移民が最初にやる仕事だし、東京などの大都市圏ではコンビニなどの単純労働は外国人に変わりつつある。
今まで表向きではあるが、革命がなく存続してきた国なのでラディカルに変わることが難しい国だが、UBERやAirbnbなどリアルなサービスをITが効率化してエンドユーザーに提供できる時代で変わらなければいけないし、拒否しても2020年を過ぎると変わらざるを得ないと思う。
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